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麻酔ブートキャンプ2022 15:注意すべき疾患の麻酔(貧血)
麻酔ブートキャンプ2022 15:注意すべき疾患の麻酔(貧血)
2023年02月16日
麻酔ブートキャンプ2022 15:注意すべき疾患の麻酔(貧血)を受講しました。
麻酔ブートキャンプは麻酔外科学会主催のwebセミナーで全部で15講義あるので今回の注意すべき疾患の麻酔(貧血)の受講でやっと終了になります。
講師は東京大学の鎌田正利先生でした。
鎌田先生は貧血の定義について触れた後にASA-PS分類と貧血についてお話されていました。
ASA-PS分類とは米国麻酔学会が提唱する麻酔前の患者さんの状態を分類する分類方法で、動物ではClass1~5に分類されています。Class1-2の動物とClass3-5の動物では麻酔リスクが異なると言われています。
麻酔の世界的な教科書と言われているVeterinary Anethesia and AnalgesiaにはClass3,4の具体例として貧血が挙げられているそうです。貧血がある動物はそれだけで麻酔リスクが高くなるということになりますね。
他にも、動物は貧血に対して代償機構を働かせて恒常性を維持しようとしているが麻酔や手術によってその代償機構が働かなくなることで全身的な低酸素状態になることがあるので注意が必要とのお話もありました。
術前の動物を注意深くみて麻酔をかけた時に起こりえる様々な事象を予想しておくことが重要だと思いました。