TEL 042-333-0009

時 間 午前9~12時、午後4~7時
休診日 火曜日・祝日

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麻酔ブートキャンプ2022 14:注意すべき疾患の麻酔(肝・腎疾患)

2023年02月06日

麻酔ブートキャンプ2022 14:注意すべき疾患の麻酔(肝・腎疾患)を受講しました。
麻酔ブートキャンプは期間中に15講座を受講するwebセミナーですが、1~13番目までは受講しましたので残り2講座になります。
講師は東京農工大学の井芹俊恵先生でした。

講義は肝疾患の動物に対する麻酔と腎疾患の動物に対する麻酔の2つに分かれていました。
肝疾患の動物に対する麻酔では、術前評価ポイント・血液検査結果の麻酔方法への影響・麻酔計画と準備などについてお話されていました。
ヒトの術前の肝機能評価に用いられているChild-Pugh分類(チャイルドピューと読むらしいです)のお話は興味深く、明日から術前の肝機能評価に取り入れていこうと思いました。他にも肝性脳症では内因性のベンゾジアゼピンが蓄積している可能性があるので、比較的麻酔前投与薬としてよく用いられるミダゾラムやジアゼパムの使用によって肝性脳症増悪リスクが上がるとのお話も勉強になりました。
腎疾患の動物に対する麻酔では、腎臓は酸素消費量が多く虚血に弱い臓器なので虚血を起こさないような循環管理や疼痛による腎血管収縮を予防するような疼痛管理が必要だとお話されていました。

肝疾患でも腎疾患でも、機能低下があればいつもと同じように薬剤を投与すれば機能低下により相対的に深麻酔になりやすいので注意が必要だとお話されていました。麻酔は動物の命を預かる処置です。これからも十分に準備して注意を欠かさないようにしていきたいと思います。