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蛋白尿の診断と治療を整理する
蛋白尿の診断と治療を整理する
2024年01月10日
蛋白尿の診断と治療を整理するというwebセミナーを視聴しました。
講師はどうぶつの総合病院 内科主任で米国獣医内科学専門医(小動物)の福島健次郎先生でした。
福島先生は、僕が契約しているVeterinary Medical Networkという困った時に専門医に質問してアドバイスを頂けるサイトのコンサルタントでもあって、毎回とても丁寧に質問に答えて下さる先生でもあります。
先生は腎性蛋白尿がでてしまう原理からお話されて、蛋白尿を見つけてしまった時の診断手順や原因を探るための検査などについてお話されていました。
最終的には診断を出すために腎生検が必要になる場合もあるようですが、生検サンプルの取り扱いなどがかなり特殊で、当院で行うにはハードルが高いと感じました。
治療パートではACEIとARBについて触れられていましたが、以前から使われているACEIは副作用に高窒素血症があったりそもそも脱水状態の動物には使いにくい部分もあるので当院でもARBが多く使われています。
また高K血症の動物にジルコニウム製剤を使ってカリウムを下げるという報告についても触れていました。
ACEIやARBの使用によって高K血症になってしまった症例についてはジルコニウム製剤の使用を考えてもいいのかなと思いました。