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第110回日本獣医麻酔外科学会に行ってきました!


第110回日本獣医麻酔外科学会に行ってきました!
2025年06月23日
6/22(日)に日本獣医麻酔外科学会に行ってきました。
学会は6/20(金)~6/22(日)で開催されていたようですが、診療を3日休むのは流石に無理なので最終日の午後だけ参加してきました。
というのも6/22(日)の午後2時から「特別企画 椎間板ヘルニア手術手技をブラッシュアップ」というハンズオンセミナーが企画されていたからです。
胸腰部椎間板ヘルニアに対する治療手技は以前から行われている片側椎弓切除術という手技よりも最近は侵襲度の低い小範囲片側椎弓切除術が選択されることも多くなってきたと聞いています。何なら脊柱管の腹側の椎体を切削する部分椎体切除術を併用することもあるらしいと聞いています。
今回の特別企画ではそれらの手技を普段から行っている麻布大学の西田英高先生・YPC東京動物整形外科病院の高橋文孝先生・とがさき動物病院の灰井康祐先生がそれぞれの術式や普段自分が気を付けていることについてお話されていました。
片側椎弓切除は当院でも行っていますが、脊髄や脱出した椎間板物質もよく見えますし術者にとってはストレスの軽い手術方法です。椎弓が大きく空きますので減圧も可能で脱出した椎間板物質も取り出しやすい術式です。ただし大きく開けるので動物の負担は大きくなります。
小範囲片側椎弓切除術は切皮位置も異なりますし脊椎から剥がす筋肉量もかなり少なくなっていました。ただし椎弓の切削が最小限なので脱出した椎間板物質を摘出できない場合は減圧も出来ないので手術とすると失敗になると思います。
今回の企画では小範囲片側椎弓切除術に部分椎体切除術を併用する方法が紹介されていました。
確かに小範囲片側椎弓切除術で脱出した椎間板物質が取り出せなかった場合に部分椎体切除術を併用すれば椎弓の腹側からアプローチして椎間板物質を腹側に落とすことはできるかもしれないと思いました。