TEL 042-333-0009

時 間 午前9~12時、午後4~7時
休診日 火曜日・祝日

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猫のOAを見逃さないために今からやること ソレンシア発売記念セミナーVol.2

2023年04月12日

猫のOAを見逃さないために今からやることというタイトルのwebセミナーを受講しました。
講師は東京猫医療センターの服部幸先生でした。
新しく発売された猫のOAに対する鎮痛薬であるソレンシアの発売記念セミナーでした。
ちなみにOAとはOsteoarthritisの略で骨関節炎のことです。
ソレンシアは痛みに関わる神経成長因子(NGF)と結合し、NGFが関わる痛みシグナルの伝達を抑制することでOAの疼痛を緩和する薬です。

高齢猫のほとんどにOAがあると言われています。
猫は痛みを感じているはずですが、実際には猫の痛みを訴えて病院に来院するご家族はほとんどおりません。
それは猫の痛み症状がわかりにくいからだと思っています。
猫の痛みの症状とは、寝ている時間が長い・動きがゆっくり・遊ばない・高い所に上らない・よろよろ歩くなどでOAになる猫のほとんどが高齢猫であることを考えれば、年をとったからではないかと考えがちです。
しかし高齢猫のほとんどにOAがあって痛みを感じているとしたら、それらの症状が見られるのであれば病院での診察を受けることをお勧めします。
セミナーではOAの猫に見られる臨床兆候として、ジャンプができなくなる・高い所から飛び降りれない・階段を上らない・あまり動かない・よく眠る・グルーミングができない・爪が伸びている・人との交わりを避ける・怒りやすいなどが紹介されていました。
高齢猫で爪が伸びすぎてパッドに刺さる怪我はよくあります。今までも多分どこかが痛いはずだからOAの検査としてのレントゲン検査をお勧めしていましたが、高齢猫の多くが慢性腎臓病になっていたりしてNSAIDsの使用を躊躇するケースも多くありました。
これからはOAがあるからソレンシアを使うという選択肢も増えたのでOAに対する治療の機会も増えると思いました。