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猫の膵炎の診断と治療
猫の膵炎の診断と治療
2023年03月08日
猫の膵炎の診断と治療(第19回日本獣医内科学アカデミー)というwebセミナーを受講しました。
講師はワシントン州立大学所属で米国獣医内科専門医の宮本陽子先生でした。
宮本先生は急性膵炎慢性膵炎の急性・慢性というのは組織的な名前であって期間を指すものではないというお話からされていました。
膵炎の場合は膵臓に不可逆的な組織的な変化があると慢性膵炎というが組織的に変化がなければ急性膵炎というのであって長期間症状があるから慢性膵炎というわけではないとのことでした。
今までそのような意識を持ってはいませんでした。
その後ACVIMのガイドラインに沿って膵炎の診断と治療についてお話をされていましたが、猫は疼痛の客観的な判断が難しいことからヒトやイヌに比較して疼痛を過小評価されているケースが多いとのお話もありました。
迷ったら鎮痛剤を入れておくということでしょうか
以前は膵炎の時は食事を与えてはいけないと言われていましたが、この頃は早期からの栄養サポートによって治療期間が短縮するといわれています。
宮本先生は栄養サポートとして食道ろうチューブの設置や管理、食事の流し方についてもお話されていました。