TEL 042-333-0009

時 間 午前9~12時、午後4~7時
休診日 火曜日・祝日

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猫の心筋症集中講義 1:心筋症とは何か

2023年01月27日

猫の心筋症集中講義 1:心筋症とは何か 心筋症分類、心エコー診断と治療薬についてというwebセミナーを受講しました。
講師は東京動物心臓病センターの岩永孝治先生でした。
犬だけでなく猫も心エコーを当ててみると左心の肥大に比較的よく遭遇します。

セミナーは心筋症の分類のお話から始まりました。ヒトと猫の心筋症の分類と鑑別のお話、2020年にJVIMに発表された猫の心筋症の分類のお話をされていました。
中でも収縮期僧帽弁前方運動(Systoric Anterior Movement)による肥大型心筋症の成り立ちの話は非常に興味深く、勉強になりました。収縮期僧帽弁前方運動(SAM)は猫の心エコー検査をしたときによくみられる現象ですが、今まではSAMはあるけど左房が大きくなっていないから大丈夫だなと考えていました。岩永先生はSAMなどの何かしらの心筋に負荷がかかる病態によって心筋細胞が肥大することで心筋細胞と新生血管のミスマッチが起きて(心筋細胞の肥大を補うほどの新生血管の発達が起こらない)、心筋細胞の虚血によって心筋細胞が変性してくるとお話されていました。SAM侮るなかれですね。