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猫の便秘治療アップデート 巨大結腸を防ぐ実践的アプローチ


猫の便秘治療アップデート 巨大結腸を防ぐ実践的アプローチ
2025年08月10日
猫の便秘治療アップデート 巨大結腸を防ぐ実践的アプローチというwebセミナーを受講しました。
猫の便秘 たまにありますね。
必ずしも排便がない≠便秘でもないので注意が必要ですが、結腸内に便が通常より多く貯留している場合に便秘と判断していることが多いです。
特に腹部レントゲン検査で便の角が立っていると治療をお勧めしています。
便の角が立つってなんだよ?って思いますよね。
便の形ってありすよね?一般的に思い浮かべるあんな形でいいんですが、そこにさらにもうひとつの便がやってきてギューって押されたら形が変わります。思い浮かべて頂いた便が前後にギューって押されて潰された形になります。重度になると短い円柱状になります。(腸は円筒状なので四角くはならないのですが、円柱形になります)
その円柱状になった便をレントゲンで撮影すると円柱の角が写るのです。
通常の便では有り得ない形なのでいつも角が立っていると表現しています。
今回は猫の便秘についてのwebセミナーで、講師は米国獣医内科学専門医(小動物内科)の佐藤雅彦先生でした。
佐藤先生は、一般的な排便障害の鑑別についてやヒトの慢性便秘症の分類などを用いながら猫とヒトの便秘の違いや便秘から巨大結腸になってしまうプロセスなどについてお話されていました。
巨大結腸症というのは慢性の便秘により結腸が生理的範囲を超えて不可逆的に拡張してしまった状態を指しますが、佐藤先生は結腸の拡張が長引くほど巨大結腸症になりやすいとのデータを示していました。
つまり便秘を放置してはいけないということですね。
どうしても自力で排便できない場合は麻酔下での摘便が必要になりますが、あまり貯めないで短い間隔で摘便をした方が猫さんの為でもありますし、病気の進行を緩やかに出来ると思いました。