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クッシング症候群の治療を見直す
クッシング症候群の治療を見直す
2022年12月19日
クッシング症候群の治療を見直すというwebセミナーを受講しました。
講師は内分泌の病気で有名なまつき動物病院の松木直章先生でした。
今回はクッシング症候群の中の下垂体性クッシング症候群の内科治療についてのお話でした。
クッシング症候群の診断では、誤診の多い病気で病気でないのにクッシング症候群だと診断されて不適切な治療が行われていることもあるというお話や、主に用いられるトリロスタンの扱い方、トリロスタン禁忌症例、最近のACTH刺激試験を行わないモニター方法などについて細かくお話されていました。
2011年にDomestic Animal Endocrinologyにクッシング症候群の治療モニターで行われるACTH刺激試験によって副腎が壊死するのではないかとの報告(ACTHの累積投与量に比例して副腎が壊死するようです)が出ています。松木先生の病院ではすでにクッシング症候群の治療モニターとしてのACTH刺激試験は行わずに、トリロスタン投与前と投与3時間後のコルチゾール値をもとに投与量が適切かどうか判断しているそうです。