TEL 042-333-0009

時 間 午前9~12時、午後4~7時
休診日 火曜日・祝日

TEL 042-333-0009

時 間 午前9~12時、午後4~7時
休診日 火曜日・祝日

糖尿病疾患症例の麻酔 第109回日本獣医麻酔外科学会学術集会

2025年01月16日

糖尿病疾患症例の麻酔というご講演を視聴しました。この講演は第109回日本獣医麻酔外科学会学術集会の麻酔疼痛管理部門内のリフレッシャーコースのひとつとして配信されたものでした。
麻酔外科学会は(確か)年に2回開催されている学会学術集会ですが、整形外科部門・軟部外科部門・麻酔疼痛管理部門の3部門に分かれていまして、それぞれの部門で15~20程度の教育講演などが配信されます。1講演1~1.5時間くらいなのでどんなに少なく見積もっても1回の学会で45時間ということになって、配信期間中に全部見るのがすごい大変な学会です。
昨年の年末から配信が始まりましたので、年末年始の仕事の休みなどを使いながらコツコツとみていきまして大体見終わりました。

麻酔外科学会学術集会は(確か)年に2回開催されている学会ですが、整形外科部門・軟部外科部門・麻酔疼痛管理部門の3部門に分かれていまして、それぞれの部門で15~20程度の教育講演などが配信されます。1講演1~1.5時間くらいなのでどんなに少なく見積もっても1回の学術集会で45時間ということになって、配信期間中に全部見るのが大変な学術集会です。
昨年の年末から配信が始まりましたので、年末年始の仕事の休みなどを使いながらコツコツとみていきまして大体見終わりました。

現在糖尿病になってしまった未避妊雌のわんちゃんが当院に通院されていますが、ホルモン検査の結果性周期の中の黄体期に高血糖になってしまう黄体期糖尿病の可能性ありという結果でした。真性の糖尿病であっても黄体期になれば血糖コントロールが難しくなりますので未避妊の雌犬が糖尿病になった場合は避妊手術が推奨されています。よって黄体期糖尿病にしろ真性の糖尿病にしろ血糖値の管理のために避妊手術が必要ということになります。
麻酔外科学会の麻酔疼痛管理部門でまさにドンピシャの「糖尿病疾患症例の麻酔」というテーマでのご講演がありましたので興味深く受講させて頂きました。講師は岡山理科大学の朱夏希先生でした。

糖尿病症例ではほとんどの場合インシュリン注射で血糖値のコントロールをしていますが、毎日きちんと食べるというのが基本になります。1日2回食事を食べたらインシュリンをうつという流れです。
しかし麻酔をかけて手術をする時は絶食が必要です。朱先生は絶食して術前の血糖値がいくつだったらどのような種類のインシュリンを1kgあたりどの程度うって手術中の目標の血糖値をどのくらいにするべきか、また血糖値の測定間隔はどのくらいが理想なのかなどのお話をされていました。
また、糖尿病症例でもきちんと血糖値コントロールがされている症例とコントロール不良でケトン尿が出てしまっている症例の麻酔リスクの違いの話やヒトにおける糖尿病患者さんの麻酔の合併症についてもお話されていました。
当該糖尿病のわんちゃんは、先日フリースタイルリブレという経時的に血糖値の測定ができる器械を装着して血糖値の測定を始めたところです。
フリスタイルリブレは2週間使えますので、2週間の間に血糖値のコントロールをして出来るだけ安全に避妊手術をしてあげたいと思います。