-
-
多中心型リンパ腫 第31回日本獣医がん学会


多中心型リンパ腫 第31回日本獣医がん学会
2025年02月08日
第31回日本獣医がん学会のネット配信が始まりました。
獣医がん学会は年2回行われていまして、ほとんどは冬に大阪夏に東京で開催されています。
以前は確か配信がされていなかったので必ず現地まで行かなければ貴重な先生方のお話を聞くことはできませんでしたが、近年は配信がされるようになってとても便利になりました。
新型コロナウィルスの蔓延で集会を控えるように言われていた時期は配信を視聴しただけで学会に参加したことになっていましたが、ここ何年かは現地参加でないと参加として認めないということになっています。
がん学会の認定医は4年で8回開催される学会に少なくとも4回以上参加しないと認定医資格を失うことになっているので僕も東京開催の学会には参加するようにしていますが、大阪で開催される学会にも配信という形で参加できてとてもありがたく感じています。
実はこの4年で4回以上学会参加というのは先に述べた通り認定医の更新条件になっています。
この4年に1回というのがなかなか覚えていられないサイクルで今年更新年だったのですが、たまたまがん学会のHPを見に行って気が付きました。更新期間は約1か月間でその時期を逃すと資格喪失ということになります。早速知り合いの認定医の先生にも連絡しましたが、やはり忘れていたようです。危険な制度設計だと思います。
そんなこんなで日本獣医がん学会の配信をここ数日は見ています。
メインテーマは猫の肥満細胞腫ということで4人の先生方が与えられたお題に沿って猫の肥満細胞腫のお話をされていました。
昨日までにメインテーマである猫の肥満細胞腫の配信は見終わったので今日は多中心型リンパ腫という教育講演を視聴しました。
講師は岡山理科大学の田川道人先生でした。
田川先生はリンパ腫という歴史や病気の説明などをお話した後に基本的なステージ分類や由来細胞によるT/B分類などのお話をされていました。リンパ腫の治療には多剤併用療法といって数種類の抗がん剤を使っていく治療法が比較的多く使われています。
もうずっと前から決められたこれらの治療法をずっとやってきているのですが、なかなか新しい治療法が出てきません。
田川先生はこれらの以前からずっと行われている治療法について一部抗がん剤を変更した新しい治療法について言及されていました。確かに先生の仰る通りだなと思いましたので、次回リンパ腫の化学療法を行う際には一部改変された治療法を飼い主様の同意を得たうえで試してみたいと思いました。