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CT読影徹底攻略セミナー 第12回 その他のCT読影
CT読影徹底攻略セミナー 第12回 その他のCT読影
2024年04月02日
CT読影徹底攻略セミナー 第12回 その他のCT読影を受講しました。
CT読影徹底攻略セミナーは2023年4月~2024年3月までに1か月に1回全部で12回配信されるシリーズセミナーで講師はVet Imaging Supportの石川雄大先生です。
今回はシリーズ最終回の第12回目でその他のCT読影についてのお話でした。
今まで門脈体循環シャント、肝臓、胆嚢、脾臓、副腎、消化器、鼻腔・口腔、脊椎・脊髄などなど1年間やってきましたが、今回は血管奇形と頭蓋内腫瘍、転移性腫瘍、卵巣遺残についてお話されていました。
どの画像診断医の先生も解剖に詳しい(解剖に詳しくなければ多分画像診断医にはなれないはず)のですが、石川先生もいつも解剖の話をされます。
今回血管奇形の所で話していた血管輪異常の話は今までなんとなくモヤ~っとしていた知識をはっきりさせる良い機会になりました。
大動脈から鎖骨下動脈や頸動脈が出ているのは知っていましたが、確か腕頭動脈っていうのもあったよね???、左右の総頚動脈や鎖骨下動脈や腕頭動脈が大動脈弓からどのように分岐しているのか知りませんでした。
大動脈からまず腕頭動脈が分岐して腕頭動脈は右鎖骨下動脈、左総頚動脈、右総頚動脈に分岐、腕頭動脈の下流で左鎖骨下動脈が分岐するというのが正常な動脈の分岐らしいです。(今調べてみたら犬と猫はこの部分の血管分岐は同じ構造のようですが、ヒトはまた違うようですね)
これからは大動脈弓からのこれらの血管分岐について獣医仲間にはドヤ顔で話していきたいと思います。まあ実際の診療に役立つことは恐らくこれから先も無いとは思いますが、もしかしたら画像診断学会認定医試験には役立つかもしれません。
画像診断をしている先生のお話を伺っているとよくランドマークという言葉が出てきます。
今回のセミナーの卵巣遺残のパートでも卵巣を見つけるためのランドマークとしての左右の卵巣静脈の話が出て来ました。
左右の卵巣へ血液を送っている卵巣動脈は大動脈から直接分岐しているようですが、静脈については右卵巣は右卵巣静脈から直接後大静脈に合流していて左卵巣静脈は1回左腎静脈に合流した後に後大静脈に合流している(左卵巣静脈→左腎静脈→後大静脈)そうです。
多分これからも役に立つことは無い知識ではあると思いますが、面白いですね。
どうして1回腎静脈を介して静脈に戻るのか?そして右卵巣静脈は何故直接静脈に合流しているのか?左右で静脈の走行を変えた理由を神様に聞いてみたい!
今回でCT読影徹底攻略セミナー全12回終わりました。
CT読影の技術と知識(解剖)は以前より上がったと思います。
病院にストックされているCT画像を見直してみたくなりました。