血栓の見つけ方と治療法というwebセミナーを受講しました。
講師は鹿児島大学の高橋雅先生でした。

2019年に発表された血栓のガイドラインのCURATIVEガイドラインに基づいて血栓の見つけ方と各治療薬についてお話をされていました。
ガイドラインには血栓があってもなくても抗血栓療法が必須な疾患として犬の免疫介在性溶血性貧血と犬の蛋白漏出性腎症が挙がっていたそうですが、2022年の改定から蛋白漏出性腸症と犬猫の糸状虫症も抗血栓療法が必須な疾患に加わったそうです。最近は糸状虫症はほとんど見ることがなくなりましたが、蛋白漏出性腸症はまあまあある疾患です。今まで確かに血栓ができると大変なことになるからALBを高くしておきましょうというようなお話はご家族にしていましたが、血栓療法をお勧めしてはいませんでした。至急精査してお勧めすべき動物のご家族にはお勧めしていきたいと思います。

超音波検査での血栓探索のコツやD-dimer検査における感度と特異度のお話などがあって勉強になりました。