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短頭種気道症候群の診断と治療 ~高リスク病態への取り組み~
短頭種気道症候群の診断と治療 ~高リスク病態への取り組み~
2023年02月06日
短頭種気道症候群の診断と治療 ~高リスク~病態への取り組み~を視聴しました。
講師はAMC末松どうぶつ病院 末松正弘先生でした。
末松先生の呼吸器シリーズの第4回(?覚えてないです)目で、今回は短頭種気道症候群についての回でした。
短頭種というのは、パグ・フレンチブルドッグ・シーズー・ペルシャ猫などの頭の短い動物を指します。
頭が短くなっているせいで呼吸に問題が出ることが多いので注意が必要な動物になります。
その頭の形だけでなく、軟口蓋が厚くなったり伸びてきたりして呼吸路をふさいだり、喉頭小嚢が反転して出てくることで呼吸路を塞ぐこともあります。
末松先生は、まずはスターター・ストライダー・Goose Honking(アヒル・ガチョウ様呼吸音)・Wheezingの聞き分けによって病変部位を想定するという以前にもあったお話の復習からされていました。
次に高体温症例について、実際の症例の動画を示しながらお話されていました。酸素化しながら冷却していくと体温が1℃下がっただけで呼吸がかなり楽になっていました。
外鼻腔狭窄・軟口蓋過長・咽頭虚脱・気管低形成・喉頭虚脱・喉頭小嚢外転などについてお話された後に、外鼻腔狭窄・軟口蓋過長・喉頭小嚢外転の外科的な処置の術式についてお話されていました。
上記3つの術式によって90%以上の症例の呼吸様式が改善しているとのお話でした。
末松先生は比較的軽度な症例でも外鼻腔拡大術や伸びすぎた軟口蓋の切除をしているようでした。
当院でも手術の適応ガイドラインを考え直してもいいかなと思いました。