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麻酔ブートキャンプ2022 10:局所麻酔法(四肢)
麻酔ブートキャンプ2022 10:局所麻酔法(四肢)
2023年01月25日
麻酔ブートキャンプ2022 局所麻酔法(四肢)を視聴しました。
講師は北海道大学の大山紀彦先生でした。
局所麻酔法は局所の無痛が得られる麻酔法で、フェンタニルなどの鎮痛法よりもさらに吸入麻酔薬の減量が望める素晴らしい麻酔方法です。歯科医院での歯科処置に使われる処置の痛みが無くなって唇が痺れるアレを想像してもらうと大体合ってると思います。
大山先生は局所麻酔薬がなぜ効くのかといったそもそものお話や局所麻酔薬中毒のお話の後に、局所麻酔薬を神経の近くに置いてくる方法としてランドマーク法・電気刺激法・超音波ガイド法を紹介していました。
頭部の神経の神経ブロック(下歯槽神経ブロック・眼窩下神経ブロック)ではランドマーク法が用いられると思いますが、四肢の神経ブロックでは普通超音波ガイド法が用いられると思います。
四肢の神経ブロックとしてRUMMブロック・腋窩神経ブロック(前肢)と坐骨神経ブロック・大腿神経ブロック(後肢)が紹介されていました。
RUMMブロックとは、橈骨神経(Radial Nerve)・尺骨神経(Ulnar Nerve)、正中神経(Median Nerve)、筋皮神経(Musclocutaneous Nerve)の4本の神経をブロックするブロック法で、それぞれの頭文字をとってRUMMブロックと言われています。しかし橈骨神経だけが前肢の外側にあるので2回穿刺が必要だったり、体勢も変えないといけないので最近ではRUMMブロックをする場所よりもやや近位で行う近位RUMMブロック法がメインになっています。近位RUMMブロック法であれば超音波ガイドで1回の穿刺で4本の神経を一網打尽にできます。