日本獣医麻酔外科学会 軟部組織外科分野 パネルディスカッション 四肢の体表外科（3）を視聴しました。
発表者は松原動物病院の小山田和央先生でした。

四肢に発生した軟部組織肉腫や肥満細胞腫のような悪性腫瘍の外科手術では皮膚に余裕がないため切除後の皮膚再建に苦労することがよくあります。小山田先生は四肢の体表外科の原則（術前の考慮点・サージカルマージン・腫瘍外科における考え方）などについてお話された後に、前肢皮膚欠損の再建（主に肘周囲）・後肢皮膚欠損の再建（大腿部・下腿部）・パッドの再建術についてお話をされていました。
前肢の脇の余っている皮膚を用いた肘ヒダ皮弁と膝動脈皮弁は前腕や下腿といった皮膚にほとんど余裕がない場所に用いることが可能な皮弁法で腫瘍の発生部位によっては適応可能だと思いました。
他にも作成した皮弁を鉗子や鑷子で把持しないというのも参考になりました。