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四肢の体表外科(1) 日本獣医麻酔外科学会学術集会
四肢の体表外科(1) 日本獣医麻酔外科学会学術集会
2022年12月26日
第105回 日本獣医麻酔外科学会が配信されました。
演題発表、症例検討会、シンポジウム、パネルディスカッションなどがありますが、ボリュームが多すぎて配信期間内にすべて見るのは無理そうです。
一番初めに見てみたいなと思ったのが、軟部組織外科分野の四肢の体表外科のパネルディスカッションです。
今回は、北海道大学の木下怜平先生の四肢の体表外科のお話を視聴しました。
四肢の体表外科は悩ましいことが度々あります。特に腫瘍外科で腫瘍からマージン(=腫瘍から切除縁までの余白)をとって切除すると体幹ではよっぽど腫瘍が大きくなければ問題は起こらないのですが、四肢ではそれほど大きくない腫瘍でも切除したけれど切除縁の皮膚が寄らないということは普通にあります。
皮膚が縫合できないのは困りますので、再建方法としていくつかの方法が使われています。
木之下先生は再建方法として、減張切開、ヒダ皮弁、軸状皮弁、遊離皮膚移植などを紹介されていました。
どの再建方法もきれいで素晴らしい出来でしたが、肘は意外と圧力がかかって離開するよというお話は印象的でした。これから肘近くの縫合があるときは離開のリスクができるだけ下がるような皮膚の再建方法を選択しようと思います。